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性犯罪の被害に遭うのは女の子だけではありません

セコムの舟生です。

先日、男の子がマンションの高層階から突き落とされるという、痛ましい事故が起きました。私もマンションに住んでいるので、このニュースを聞いた瞬間、自分のマンションを思い出して背筋が寒くなりました。
この事件のあったマンションには、入口にオートロックの設備は無かったようです。しかし、たとえオートロックがあったとしても住人の後ろについて入ることは容易ですので、決して安心とは言えません。

大人の注意ポイントもちろん常に油断しないことが大事なのですが、マンションなどの集合住宅の共用部のセキュリティを考える上では、マンション内で人と会ったら(知り合いか否かに関わらず)必ず声をかける(挨拶する)ということが非常に効果的です。

悪いことをしようとする人は、“人に顔を見られる”ことを非常に嫌います。声をかけることで、「私はあなたを認知しましたよ」というメッセージを伝えるのです。私も常に心がけていますが、住民と思われる方には「おはようございます」や「こんにちは」、作業着や制服などを着た、仕事で来ていると思われる方には「おつかれさまです」などと声をかけます。
防犯効果が非常に高まることに加えて、住民同士が気持ちよく暮らす上でも非常に効果的だと思いますので、ぜひみなさんで実行してみてくださいね。


さて、今回は、性犯罪から子供を守るにはどうしたらよいか、ということについてお話ししたいと思います。
警察庁が発表したデータをみると、未成年者が被害者となる性犯罪が、過去10年間で2倍近くに増えていることがわかります。子供に対して異常な性的興奮を感じる大人が現実に存在するのです。

運動会やプールで子供を撮影したビデオが売買されているという事実もあります。学校のプールや運動会を保護者でもないのに撮影している不審な人を発見したら、すぐに学校側や警察に連絡するようにしましょう。

また、子供が憧れる「芸能界」「スカウト」という言葉を使い、わいせつな写真やビデオ撮影をしようとするケースもあります。


私たち親は、このような性犯罪者から子供を守らなければなりません。私は、性犯罪や性的ないたずらについて、早いうちから子供に伝えておくことは大切だと思っています。
「下手に教えて、子供が早熟になっても困る」「子供に性の話を聞かせたくない」といった意見があることも事実です。しかし、事実として子供が被害者になる性犯罪がある以上、子供に危険な状況を具体的に教えておくことは、必要なことなのではないでしょうか? そのためにも親子でしっかり話し合い、危険を避ける方法を身に付けておきましょう


子供を対象にした性犯罪については、子供の防犯絵本「白いおばけのスー」でも取り上げています。

ももこちゃん話の中で、ももこちゃんが性犯罪者に狙われるシーンが描かれています。
またこの性犯罪者は、けんたくんの体にも興味を示していました。男の子だから関係ないと思っている方もいるかもしれませんが、男の子に興味を示す性犯罪者だって存在するのです。
しかし、男の子自身も「自分は男だから、大丈夫!」と思っていることが多く、親も甘く考えていることが多いようです。

男の子にとっても、女の子にとっても口、胸、性器、おしりなどは、他人に触られてほしくない、体の大事な部分です。大事な場所を触られた時には「やめて!」と強く言うこと、触られたら隠さずに親に報告することを子供と約束しておきましょう。そのためにも子供と何でも話せる環境づくりが大切ですね。

なかよし3人組また、ももこちゃんやけんたくんたちは、なかよし3人組で遊んでいたのに、気がつくと犯罪者とふたりきりになっていました。 “子どもの危険回避研究所”所長の横矢真理さんとの対談でも、同じようなケースが、現実にたくさん発生しているという話題がありました。「お友達と一緒だから大丈夫…」そんな心の隙を、犯罪者は狙っているのです。

友達と一緒のほうがひとりで遊ぶより安全ですし、子供の安全を確保する上でも「複数で遊ぶ」ということは大切です。しかし相手は犯罪者です。子供が複数で遊んでいても、言葉巧みに子供たちを誘導し、子供がひとりになるように仕向け、ひとりになったところを狙うかもしれません。

だからといって、親が一日中、子供を見守るということは、現実的に不可能です。

性犯罪から子供を守るためには…、

日頃から親子で防犯シミュレーションを行う
性犯罪や性的いたずらについて、子供としっかりと話し合う
ココセコムや防犯ブザーなどを持たせ、いつでも使えるように練習しておく

など、親子でコミュニケーションを取りながら、臨機応変に対応できる力を育んでいくことが、とても重要なことなのです。


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